保健所による立ち入り検査について少し詳しく記載しておく必要があるでしょう。保健所への提出資料や説明に虚偽がある場合は、罰則が適用されるので、従業員は積極的に保健所等に告発すべきです。そのような自浄作用の働かない企業は市場から消えていくだけです。
保健所によると、製造工場ではこのブログのとおり、鶏肉製造部門の衛生状態が非常に悪いことが明らかになっています。「清掃後」の検査であるにもかかわらず、機械等に肉片が多数付着し、排水口なども非常に汚い状態でした。当然ながら異臭もひどかったということです。
マルエツはこのブログを見ているにもかかわらず、衛生状態の改善をしようとしなかったわけです。こういうところがマルエツの企業体質であるわけです。製造工場の従業員はマルエツの生肉を買うことは非常に少なくなっています。企業の優劣の判断には、従業員が自ら製品を購入するかどうかが一つの基準となりますが、割高であることもあり、従業員からの製品への信頼は低いと言わざるを得ないでしょう。家族がいる場合には尚更です。
マルエツはこのブログを見ても保健所の検査など実施されないと高をくくっていたのでしょう。労災事件が頻発してきたことといい、非常に悪質性が高いと判断するべきと思われます。
さらに、原料肉を梱包材から移すケースがあるのですが、そのケースが非常に長期にわたり全く洗浄されていないことも明らかになりました。このケースには様々な肉がいれられます。ビニール袋等に包まれた肉もありますが密閉されていない肉あります。そしてそれらの肉の肉汁がこのケースに大量に付着します。また原料肉以外の肉も合わせ、肉片が多数付着します。この状態で数か月、数年にわたり全く洗浄されずに使い回しがなされているわけです。
このブログに掲載した事項が全て検査されたわけではありません。しかしこれらの衛生状態のひどさは素人からみてもすぐに問題であることが明らかであり、当然のことながら日本人従業員のなかには是正すべきことを提案する者もいるわけです。それにもかかわらずマルエツはそれらの提案や指摘を無視して製造を続けてきたということです。しかも労働環境の問題等について派遣社員がやむなく指摘しても「派遣のくせに正社員に文句を言うな」と怒鳴りつけるなどの行為が横行しているということです。
このような企業は組織として非常に脆弱ですので、問題が生じたときに適正な対応ができません。今回の保健所の検査でも、保健所の指導に対してマルエツはいくつかの是正対応マニュアルを提示しましたが、それが守られることはまずありえません。なぜなら衛生管理というものは食品製造においては最も重要であるにもかかわらず、それを守ることをしてこなかった企業は、そもそも通常業務として衛生管理が組み込まれていません。その程度の管理しかできない組織が、衛生管理などという金にならない部分に手間や費用をかけることはありません。
企業というものは如何に管理職が旗を振っても、現場従業員が従うことはありません。従ったフリをするだけです。そのような状況は当然のことながら内部のマルエツの役職者をはじめとする管理職にはわかっていることです。それをあえて見ないフリをしてきたのですから、そもそものマルエツ社員の社会常識が欠けているわけです。マルエツの製造工場にはマルエツの店舗から異動してきた正社員も多いことから、店舗での管理も非常に杜撰なのでしょう。それはマルエツの店舗を実際に訪問してみてもわかることです。
マルエツには経営の優れた設計者がいないことがわかります。例えば「手を洗う」という単純な就業マニュアルでさえ、常に守らせることが如何に難しいか、マルエツにはわかっていません。経営層が素人でなければ、外国人労働者をはじめとする非正規労働者が大半を占める事業所では、衛生管理が放置されることは容易に予測できます。そして衛生管理がなされていないことから生じる損失を正確にはかり、その防止のために予算を計上し「現実的な」対策をとります。
このブログに掲載した衛生管理上の問題は、社内での意見提言の機会に、従業員からマルエツに対して文書にて指摘されていましたが、マルエツは全く対応しなかったことが明らかになっています。このような企業は今後も変わることはありません。保健所の調査に対して正社員が虚偽の陳述をしていることからも、反省はないと言って差し支えないでしょう。
日付改ざん等の問題の調査は、保健所は従業員の聞き取り調査をしないので、虚偽の資料や言い訳をしても保健所は調査に限界があります。今後は裁判等を通じて明らかになっていくでしょう。